栄興技研の歴史

独自技術を搭載したCVCF発電装置メーカーの草分けとして、
福岡の地で1976年に産声をあげました。
創業当初からお客様の立場に立った製品作りを信念としてきた
栄興技研の歴史の一端を、象徴的なエピソードを交えながらご紹介します。

1976

栄興技研、誕生

創業者の大成榮司が前職時代にお世話になった三立通信工業
株式会社の平川和雄社長(当時)から発電機数十台の製作を
依頼されます。
当初独立するつもりがなかった大成ですが、
平川氏の熱心な依頼に根負けし、開発を承諾。
資本金40万円、総員2名、物資の手配も難しいなか、
平川氏をはじめとした様々な方々の協力を得て、
栄興技研を起ち上げました。
なんとか自社工場も持てるようになり、
翌年の1977年、
「株式会社栄興技研」を設立します。

50坪倉庫での制御盤組立風景

50坪倉庫での制御盤組立風景

創業時、初代栄興技研のスタッフ

創業時、初代栄興技研のスタッフ

初めての無停電装置。岐阜県の松原鍛工に納入

初めての無停電装置。岐阜県の松原鍛工に納入

上:CVCF非常用電源
下:完全無停電電源装置(PUPS)

1983

製品開発の日々

会社設立後、銀行をはじめとした各取引先に
合わせた発電機
の開発を続けます。1978年には初めて無停電装置の開発に
着手。連日朝から深夜までかけて完成させました。
1983年には長時間型無停電装置を開発し、完全無停電装置
PUPS(パップス)と命名。後に登録商標第2202939として
登録。福岡の地銀に多数納入しました。
この製品は発電機の
中にUPSを搭載し、瞬断から長時間の停電までを
この装置一台で保障するというものでした。

1985

現在の敷地に新工場設立

市場へのさらなる供給力の向上のために、糟屋郡
宇美町に新工場を設立、本社移転を行いました。

新工場の当時の外観

新工場の当時の外観

左:震災後の当時の山口銀行神戸支店殿 右:当社に寄贈いただいた山口銀行史

上:震災後の当時の山口銀行神戸支店殿
下:当社に寄贈いただいた山口銀行史

1995

阪神淡路大震災が発生

阪神・淡路大震災が発生し、当社の納入先であった山口銀行神戸支店様も建物こそ無事でしたが、
停電は避けられず、当社の発電機が自動起動して電力を送電。三立通信工業様と大成が同支店様へと伺い、
24時間連続で1週間の間、泊まりこむ形で停電対策を行いました。
災害時においても銀行としての機能をなんとしても技術で支えるという
大成のスピリットは今の栄興技研にも受け継がれています。

2001

交通機能を止めない技術

1991年の雲仙普賢岳の噴火や、1995年の
阪神淡路大震災を経験し、災害の状況を監視する
ための予備電源の必要性が高まりました。
横置き型しかなかった発電機のなかで、
省スペースで設置ができるように
縦型のシルエットの発電機を開発。
その思想をベースに、道路情報表示板用の
発電装置を開発しました。
大切な道路情報を停電により、
発信できなくなることを避けるために
発電装置が活躍しています。

2002

監視カメラに
エネルギーを供給

今も火山活動が続く桜島をはじめ、国定公園や
比較的高度の高い山の上などでは状況を監視するカメラが必須です。
しかしなかには人が立ち入れないエリアもあり、電線すらない
場所があります。発電装置、バッテリー、太陽光パネルを用いた
ハイブリッドシステムを新たに開発。365日無人で監視カメラを
稼働させることに成功しました。それからも様々なご要望に合わせて
CCTV、監視カメラ、防災通信システム用の発電装置を開発・販売。
現在まで九州は元より全国各地へ多数納入されています。

2011

岩手の復興活動の
下支えとして

東日本大震災により甚大な被害を受けた岩手県。
当社では復興に必須である「安全の確保」を目的に、
県内の国道・県道にある道路標示板のうち
主要約100か所に発電装置を納入。
現地での稼働試験を実施し、万が一の停電に備え
県民の皆さんの安全を支えています。
その後も継続的に道路表示板、防災無線子局の
非常用電源として様々な地域に納入しています。

2度と悲劇を
繰り返さないために

同じく東日本大震災で被害を受けた福島県では、
福島第一原子力発電所及び
福島第二原子力発電所周辺地域の安全を確保するため、
環境放射能を連続測定するモニタリングポストを
設置し、リアルタイムに監視を行っています。
測定したデータは、環境放射線センターにおいて、
常時監視・解析を行い、県庁や周辺13市町村に
配備した大型表示装置で閲覧でき、
PC&スマートフォンで一般公開もされています。
そのモニタリングポストの中の主要34ヵ所の局舎に
当社の発電装置が納入され、停電時にも
常時監視・解析が止まらぬよう活躍しています。

2016

長期的な課題にも挑戦

頻発する自然災害は、激甚化、被害の長期化の一途を辿っています。
そのなかで内燃機関を使用した発電機においては、
被害が長期化した際の燃料確保の問題が浮き彫りとなりました。
そこで当社は東日本大震災を経験されたお客様の声に耳を傾け、
超長時間の運転が可能な新たな製品の開発に着手。
超小型発電機で培った独自の運転時間延長技術により、
エンジンに最適な回転数での運転制御を行い、少量危険物の範囲以下
の燃料タンクで1週間の運転を可能にしました。
現在、重要モニタリング施設や防災無線の子局に納入しています。

2020

防災の最後の砦として

2020年7月、豪雨災害で熊本県の球磨川が氾濫。流域全域が停電するなか、
防災行政無線の基地局に配備されている発電装置が
3〜4日連続で運転し、防災行政無線が止まることなく災害対応を可能にしました。
最後の砦として、全く故障することなく動き続ける技術は熊本県からも高く評価されています。

2021

千葉県・九十九里海岸

千葉県では全長66kmにも及ぶ九十九里海岸で
津波対策事業を推進。
有料道路下にある砂浜と国道、住居地区を結ぶ
トンネルへの陸閘の設置や、
河川の堤防嵩上げと樋門の設置、
津波時に危険地域へのクルマの移動を防止する
陸閘及び道路表示板の設置を実施。
当社の発電装置が20基設置されます。

技術の力で、
日本中に安心の灯を。

栄興技研はこれまで培ってきた技術と経験で、
皆さまの日常に安心をお届けします。
そして、次の50年に向けて、
これまでの技術を活用した新たな価値を生み出していけるよう、
これからも挑戦を続けます。

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